ポスドク余りの現実について

SNSごときというか、インターネット上の交流で何とかなる問題じゃないと思うのは私だけではあるまい。そもそも人材のミスマッチが問題なのではなくて、雇用のポスト自体が少ないというものがポスドク余りの現実なのだから。日本はGDPの研究関連における割合が3パーセントだかなんだかという、先進国の中でトップらしいのだが、人間が余っている現実ではあまり意味が無いんじゃないだろうか。過剰投資というか、研究ばっかりしても実体経済に反映させなければどうしようもなかろうに。何をやるべきかの優先順位が無いことの結論ってこういうことになるんだろうなあ。

就職難の博士たちへ、国立8大学が企業との交流サイト

 国立8大学が、インターネットの“社交場”と言われる「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)」のウェブ・サイトを独自に運営することになった。

 就職難の博士たちを支援するためで、近く本格サービスを開始する。

 大学院博士課程修了者(ポスドク)は、「視野が狭い」「柔軟性に欠ける」などの理由で企業から敬遠されがち。東工大の調査では毎年、国内の約1万4000人の修了者のうち、5割程度しか就職できない。

 北大、東北大、東大、名大、京大、阪大、九大と東工大の工学部が開設する「大学SNS」は、交流によって“浪人博士”たちの関心の幅を広げ、企業との接点を増やすことを狙う。

 参加者は自分の研究テーマや論文などを登録。企業の人事担当者も会員になり人材を捜すデータベースとして活用できる。会員が情報交換しながら、交流を深められるコーナーもある。

 SNSは会員同士の親交を目的にした新しいサービスで、国内最大手ミクシィの会員数は500万人を突破した。8大学は当初、就職支援用データベースの開発を進めていたが、SNSの人気が高まったのをみて、急きょSNSに改造したという。ホームページのアドレスは、http://ucee.jp/
(2006年11月5日9時16分 読売新聞)