鉄鋼業がイメージアップをするのは難しいだろうなあ

鉄鋼業界に就職はしたものの・・・

http://www.asahi.com/business/update/1028/024.html より

目指せ「鉄鋼業」イメージアップ 鉄鋼連盟、PR強化

2006年10月28日18時17分

 鉄鋼メーカーなどでつくる日本鉄鋼連盟が、就職を控えた学生や「未来の社会人」の小学生を対象に、「型破り」のポスターやウェブサイト、パンフレットなどで鉄鋼業を売り込んでいる。団塊世代が大量退職を迎える「07年問題」や景気回復で人材争奪戦は激しくなっている。鋼材需要の高まりで各社の業績は急回復しており、就職希望者を増やすチャンスと、イメージアップ作戦を展開することにした。

 ヘビーメタルの人気ギタリストが、メタル(金属)と鉄をかけて「メタルはイケてるのか?」とアピール――。鉄連が最近、「話題になることを狙って」全国の大学や関東の駅などに張り出したポスターだ。

 ポスターで紹介するのは、08年春卒業予定の大学生・大学院生向けに10月に開設した、鉄鋼業の現状と魅力を紹介するウェブサイト。「成熟産業では?」などの疑問に答えながら、回復した収益力や仕事の国際性などを紹介。各社の採用ページとも結んだ。

 小学生向けに、身の回りの鉄製品や鉄の作り方などを紹介するパンフレットも作製。今秋までに、全国の国公私立小2万3000校に2部ずつ配布した。社会科副読本などに使う学校には児童人数分を追加配布している。

それ専用のPRアップのウェブサイトすらある。
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私が鉄鋼業界のイメージアップは難しいと考える理由は次のとおり。

1. 若い人は若い職場に行く

バブルがはじけた不景気のせいで、どこの業界も新卒の正社員は雇わなくなった。その世代はちょうど団塊Jr.の世代でもある。もちろん製鉄会社は軒並み新卒の雇用を抑制してきた。そうすることで少しでも人件費を浮かすことができたからだ。「雇用をしないことによるメリット>雇用をするコスト」という評価があったからだ。

今では業界の中はかなりひずんだ人口ピラミッドになってしまい、50代以上が半分を占めるという(私が内定者懇談会に行ったかぎりでは体感7、8割ぐらいか)話である。どこもかしこも年配者だけであふれている。もちろん、今は製鉄会社は景気がいいから、上の立場の人が給料を独占してしまって、下の人は薄給でがまんするしかない、というのではもちろんないと思う。

しかし、若い人がぜんぜんいない職場というのは、若い人が居て仕事をするのに精神的に堪えることでもある。そりゃそうだ。同僚やそれに近い人がいない状況では、働こうにも十分背伸びをして働くことができない。働くモチベーションが下がること必至である。今の外食産業とかは若い人がありあまっている。もちろん、スキルが無くても働くことができるという要素は大きいのだが、年齢が近い人がたくさんいるというのは決して無視できない要素なのである。若い人があまり居ない職場には来たがらないのが普通である。今の鉄鋼業界が人口ピラミッドのひずみを直すのにはまだ最短ですら5年ぐらいはかかる。そのひずみがなおるまで、若い人たちはあまり来ないのではないだろうか。

2. 工場勤務は敬遠される

若い人に限らず、どんな人でもつらいのが環境の激変である。生きている周りの環境の変化に敏感なのが人間である。変化に耐えられなくてストレスを溜め込むのは日常茶飯事である。タフな人はともかくとして、ふつうの人はそんなに環境の変化にはついていけない。ストレスが原因でウツ症状などがでるぐらいである。

おそらく、人生の中で工場勤務というのはトップ1,2を争うぐらいの環境の激変である。今まで生きてきた生活環境は工場ではなくてふつうの街角である。そういう生活をしてきたら、工場というのはある意味特殊な環境であることは間違いない。その特殊な環境に自ら飛び込むような人は最近は少ない。そういう人たちにとって、工場勤務はデメリットでしかない。

3. 女性が少ない

ノーコメント。