固有ベクトル再考

与えられた行列  A をもとにして、対角化をすることができるかもしれないというのが、固有値とか固有ベクトルの話である。細かいところは数学の教科書を見るとして、実際に固有値固有ベクトルの計算方法が問題となってくる。固有値の計算方法はいたってシンプルで基本行列を  E \lambdaスカラーとするとき、

 | \lambda E - A | = 0

をただ単純に解けばいい。 ただし、これが定義されるのは  A が n x n 行列のときである。それでもって固有値はn個の複素数として出る。与えられた行列  A の要素すべてが実数だとしても、n階の代数方程式を解くために、固有値複素数となる。ここが昨日ちょっと気になったところである。

ここまではなんとも無いのだが、次からはぜんぜん皆目も検討がつかない。教科書を読んで定義はとりあえずわかったのだが、効率的な計算方法とかあるかないかとか、計算結果が正しいかどうかはわからない。とりあえず固有ベクトル  xの定義は

 Ax = \lambda x

と表すことができる。ちょっと心配だったけど、さまざまな書籍やウェブページを調べてみてこれで間違いなさそうだと確信した。それにしても、この固有ベクトルを解くには煩雑な連立方程式となってしまう。実際、自由度1のn元1次連立方程式となってしまう。これは行列式の大きさがあがっていくにつれて、かなりの足かせとなってしまうことが容易に想像がつく。これを解決するにはどうしたらよいものかなと今から考えている。