また新しい本を読んだ

搾取される若者たち ―バイク便ライダーは見た! (集英社新書)

搾取される若者たち ―バイク便ライダーは見た! (集英社新書)

好きで好きでしょうがないことを職業として考えてみませんか?という『13歳からのハローワーク』に対する警告ともとれる本である。そもそも好きでしょうがないことを職業にすることの犠牲が何であるかをはっきりと述べた最初のほうの本だと思う。巷には自己実現とかそういうのたくさんあるし、私も学校の就職活動セミナーにはたくさん出たし、そういうのがとにかく美化される傾向にあった。しかし、その裏側には何が問題であるかをはっきりと述べてある。自己実現をするというのは実は恐ろしいことなのかもしれない。

  1. 職場のトリック
  2. 制服のトリック
  3. 安定雇用のトリック

という3つの要素で趣味を仕事にしているつもりが、仕事中毒を経て廃人となっていく過程をうまく説明している。

私も仕事を趣味に、なんて3年生のうち頃までは考えていたけれども、現実を見るとそうはいかないんだなーって就職活動中にはよく思わされた。世の中には一見好都合なものだけれども、その裏では悪魔のささやきがあるものが多い。労働に限らず、そういうのには気をつけていこうと思った。