大学にとってメリットのない予備校の調査

予備校の調査で、研究室配属直後の状態と研究室で1年間鍛え上げられた状態を比べるというキャンペーンをするということで、我々の研究室の近くの研究室で調査をするということがあった。もちろん調査は任意で、嫌だったら拒否できるというものだし、謝礼もどうやら出るらしいという。乗り気な人たちはもう既にやる気な様子だった。

でも、よくよく考えたら予備校のすることなんて大学の得になったことなど一度もない。大学の入試問題の欠点を見つけては公開質問状にしたりして、大学を踏み台にして予備校の株をあげることなどをしょっちゅうしている。そういう訳で、今回の調査などは特に怪しい。

この調査はうちの大学だけということは無いだろうし、ほかの大学とかも必ずや当たっているはずである。ということは、どういうことが起きるかというと、「どこどこの大学のレベルがどう」とかいうデータを出す訳である。もちろん、予備校や予備校に集まる高校生たちの思惑はレベルの高い大学ほど、研究室配属された学生の伸びの上昇度が高いことを予想してくる。

こういうのは大学のレベルの高い低いではなくて、研究室単位になったらほんとうに研究室の先生の厳しさとかそういう要素による影響が大きくなるので、どこの大学がどうというのはあまり意味がない調査となってしまう。それでもこういう調査をするというのが信じられない。所詮は予備校の「○大特待生」というのを一人でも多く集めるためにではないだろうか。まあ、大学にとってメリットなど無い調査など協力する必要性などない。